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2017.01.13 Friday  | - | - | - | 

うつ病が治りません

うつ病になり、かれこれ5年以上、通院しています。「こころの風邪」と聞いていたのに、なかなか治りません。良くなったかと思うとまた悪くなります。薬は5種類以上、10錠くらい飲んでいます。会社へは行っていますが、時々、休んでしまい、段々、居心地が悪くなっています。この病気は本当に治るのでしょうか?どうすれば早く治るのでしょうか?(32歳、男性)

うつ病の再燃を繰り返しており、不安を覚えているようですね。心よりお見舞い申し上げます。うつ病は「こころの風邪」と呼び、早期発見・早期治療が叫ばれていましたが、いざ治療がはじまると、症状の重症度や、再発・再燃の頻度が注目され、「風邪」とは言えない事態に陥りました。いわば「肺炎」のような重症度「喘息」のような頻度が認められています。

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いったん休職すると復職するのに平均3ヶ月かかり、長い場合は1年以上となり、復職をするには「職場復帰支援」のような制度を要することもあります。また初めて発病した方が、2度目の再発を生じる可能性は50%、2度目の再発をした方が3度目の再発を生じる可能性は80%という調査結果が報告されています。

このように、重症度・再発の頻度ともに「風邪」とは言えない病気ですから、残念ながら罹患した際は、辛抱強く治療していく必要があります。「治す」というより「付き合う」といった言葉がよいでしょうか。そもそも初回の発病に至った背景には無理な仕事や生活があります。休憩や睡眠を削り、120-150%で走り続けた方が、ある時、何かのきっかけに発病することがしばしば見られます。つきましては、これまでの仕事や生活を振り返り、「ほどほど」にしていく必要があります。2度目、3度目の再発をされた方は60-70%に抑えていくとよいでしょう。

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しかし、うつ病がその方の「人生の転機」となることも少なくありません。仕事や業績に追われていた人生を見直し、改めて「健康」や「幸福」といった価値観を見直す機会にできたらよいですね。「禍転じて福と成す」という言葉もあります。銀座泰明クリニックは長らくうつ病で悩んでいられる方々に付き添い、今後の人生を模索できるような場を提供できるよう努めてまいります。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
2008.02.06 Wednesday 18:21 | comments(0) | trackbacks(0) | 気分障害(F3) | 

新型うつ病とは?

「新型うつ病」とは何でしょう?最近テレビや雑誌でよく目にしますが、よく分かりません。病気なのか甘えなのか……娘がそのようで、どうしていいか困っています。(46歳、男性)

娘様が「新型うつ病」でお困りとのこと、お見舞い申し上げます。「新型うつ病」とはその名の通り、最近話題の新しいタイプのうつ病で、かつての「旧型うつ病」と対比されます。それぞれ精神医学の専門用語でありませんが、分かりやすいため世間に広まっているようです。

「旧型うつ病」とは、生真面目・几帳面の中高年の男性が、仕事や生活のストレスに耐えかねて発症するイメージでしょうか。これに対し、「新型うつ病」とは、敏感・繊細な若い女性が日常の些細なストレスに反応し、情緒不安定となり、時に自傷行為なども生じるイメージです

以下にその対比を表示します。「ディスチミア」とは、「気分変調症」という慢性・軽症のうつ病のことで、今回の新型うつ病に相当します。「メランコリー親和型」は従来の典型的なうつ病、旧型うつ病に相当します。

新型うつ病=ディスチミア親和型
旧型うつ病=メランコリー親和型



これまで、ディスチミア親和型はうつ病とは認知されず、神経症(ノイローゼ)や心因反応、時には病気ではなく甘えではないかととらえられてきました。しかし、昨今のメンタルヘルスの注目から改めて病気・うつ病であり、適切な治療を施すべきとなってきました。

歴史的には、1970年代に笠原・木村という精神病理学者が以下のような、うつ病の分類を作成しており、新型うつ病は祁拭С詁H娠型に相当します。すなわち、若年・中年者が、葛藤状況において、不安・焦燥、時に他罰・依存などをともなう抑うつ状態です。



ただし、新型うつ病=ディスチミア親和型=葛藤反応型のみ、とは言い切れません。上記のように若年者のうつ病には況拭循環型(躁うつ病)の初発・うつ状態も含まれます。躁うつ病の方は旧型うつ病の方のような生真面目・几帳面さを欠き、気まぐれで、社会的逸脱を生じることもあります。このような方が新型うつ病とみなされていることもあります。

そこで、躁うつという心的エネルギーの水準と社会適応という人格の統合水準のベクトルから躁うつ病を眺めてみましょう。それが以下の図に相当します。上に向かうほど、エネルギー水準が高く、躁的因子、躁状態の時の程度を意味します。右に向かうほど、人格水準が高く、社会適応の高さを意味します。




したがって、いわゆる「躁うつ病」のようなエネルギー・人格とも高水準にある人物は病気である一方、政治家や芸術家など社会的に大成功を収めていることが少なくなくありません。逆に「気分変調症」のような低水準の場合、残念ながら思春期からひきこもりを生じていることが少なくありません。

さらに、躁うつ病の亜型として「非定型うつ病」と呼ばれる疾患もあります。これは過食、過眠、鉛様の麻痺 (体が鉛様に重く感じられる症状、leaden paralysis)、拒絶への過敏さを特徴とする病態です。典型的なうつ病の場合、不眠、食欲不振、精神運動抑制を呈しますので、丁度、逆の様な状態になるわけです。非定型うつ病は若い女性に多く、元々、敏感・繊細な性格の方がなりやすいため、本人は具合が悪いのに、周囲からはいつもの性格ではないかと軽視されてしまいがちです。

最後に治療ですが、これらの病態に対する治療は、メランコリー親和型うつ病のように休養と服薬のみでは自然軽快せず、より積極的な精神療法・心理療法を必要とします。具体的には不安や抑うつの背景にある職場や学校の問題を認識し、現実的な解決方法を探索してまいります(問題解決療法)。解決つかない時には、自分自身の考え方(認知)や振る舞い方(行動)を変えることが求められます(認知行動療法)。

うつ病を発病すると、否定的に考えたり、逃避的に振る舞ったりしてしまいがちですから、その時々の状況や気分、そして認知や行動を客観的に記録し、治療者と一緒に振り返ることが有効です。そしてより適切な認知・行動パターンを身に付け、現実社会・生活への適応を向上させていくわけです。

また必要あらば、職場や学校の関係者とも三者面談などを行い、環境調整援助体制を要請いたします。これらの作業は実際なかなか容易に進まないこともありますが、銀座泰明クリニックでは可能な限り皆様方のより良い仕事と生活を実現するためにご協力してまいりますので、どうぞ宜しくお願い致します。
2008.01.08 Tuesday 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | 気分障害(F3) | 

躁状態について

主人が先日、軽躁との診断を受けました。この心の病は完治するのでしょうか?また、沢山の物事に手をつけようとし、私まで巻き込まれることがあります。主人の気分が高揚しているときには止める事ができません。浪費も目立ちます。見ているだけしかないのでしょうか?上手な対処方法があれば教えてください。(30代、女性)

ご主人が軽い躁状態にあるとのこと、心よりお見舞い申し上げます。と申しますのは、躁状態というのは、本人はあまり困らないものの、周りの人々が困る病気だからです。躁状態の症状とは

・気分の高ぶり ・怒りっぽさ ・誇大性 ・話し続ける ・考えが止まらない ・気が散る ・じっとしていられない ・お金を使い過ぎる ・異性を誘惑する ・眠らない ・食べ過ぎ飲み過ぎ

などが挙げられます。いずれも本人にはあまり自覚がなく、むしろ軽い躁状態は元気が良い、調子が良いくらいに誤解されるものです。しかし周りの方々は本人の言動に振り回され、迷惑することが少なくありません。特にお金に関しては、借金して使い込まれる方もいるため、確実な対応が必要になります。

躁鬱病にはリチウムバルプロ酸といった抗躁薬・気分安定薬が効果的です。躁の兆候が見られたらできるだけ早く開始されることをお勧め致します。しかし本人が飲もうとしないことには始まりません。このような時は周囲の方々のご協力をいただき、何とか治療へ導入できるよう繰り返し説得をお願いします。どうにもならず、状況が悪化する時には専門の病院へ入院も一考です。まずは主治医とご相談して下さい。




なお躁鬱病は鬱病に比べ、若い時に発病し、繰り返す病気です。このため一旦、改善しても薬を止めないようにご注意下さい。特に鬱から躁に転じると気持ちが大きくなり、もう大丈夫なのだと楽観視しがちです。そして無理な言動をして再び鬱に陥ります。つきましては、軽い鬱の時に躁の時の言動を振り返り、病気の自覚を持っていただけるよう病気の学習をするのが効果的です。

とにかく現在は奥様をはじめ周囲の方々が大変な時です。普段の診療に同伴するなど主治医とお話を重ね、より良い治療を受けられるよう応援しております。

2007.01.03 Wednesday 22:35 | comments(0) | trackbacks(0) | 気分障害(F3) | 

うつ病とは

なんか気分が晴れません。ここ半年ぐらい仕事でストレスを感じていたら、朝起きるのが辛く、話すことも、動くことも億劫に感じてしまいます。友人に相談したら鬱病かもしれないと言われましたが、そうでしょうか?(20代、男性)

うつ病とは、憂うつな気分になったりする気分の不調と、眠れなくなったりする身体の不調とを特徴にする病気です。数日で回復する正常範囲内の反応もあれば、長期間継続する病気のこともあります。症状が2週間以上続いたり、仕事や生活に支障を生じたりしているようならば、速やかに治療を受けられることをお勧め致します。

原因は脳内の神経間におけるセロトニンノルアドレナリン、ドーパミンといった神経伝達物質が不足することに起こることによると考えられています。これは何か辛いことや悲しいがあって起こる心因性のこともあれば、何の理由なく起こる内因性のこともあります。

軽症うつ病は十分な休養を摂れば自然に回復しますが、仕事や生活に支障を生じる中等症以上では、適切な服薬も望まれます。特に十分な睡眠や食事が取れるよう心身両面からの治療を要します。



一方でうつになった原因を考えることも必要です。過重労働や職場や家庭の人間関係であることが少なくありません。このような場合は、冷静に原因を分析し、問題を解決することが必要なのです。

そして一人で考えるよりも、誰かに相談するのが良いでしょう。家族や友人と相談して解決すればそれに越したことありませんが、最近は精神科医や心理士も増えていますので、一度ご相談されてはいかがでしょう。

3ヶ月前後の服薬・療養により回復された後は、予防に努めることが大事です。一度うつ病になると、再発される方が少なくありません。したがって、ご自分の性格を自覚し、無理のない生活を送られることをお心がけ下さい。そして、一病息災という言葉もあるように、今回の病気を今後の生活・人生に役立てられるようになれたら良いですね。

2007.01.01 Monday 13:01 | comments(0) | trackbacks(0) | 気分障害(F3) | 
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